統合失調症とうつ病を発症させてしまい苦しんでいる若い女性

 

カウンセラーの杉本もゆるです。

▶ 杉本もゆるのプロフィール

 

幻覚や妄想、認知機能の低下など、

様々な症状を引き起こす病気、

統合失調症。

 

後天性の病気であり、原因は

はっきりとはわかっていませんが、

誰もがかかる可能性のある病気です。

 

統合失調症は脳(心)の病気で

あるがゆえに、病気そのものの

治療と同時に心のケアも

必要となってきます。

 

また、患者さんだけでなく、

家族も関わり方や病気について

知識を持っていないと、

早期回復は望めません。

 

今回は統合失調症の患者さんに

メンタルケアが必要な理由と、

薬物療法以外の治療法について

お話ししていきます。

 

 

シェリ♀シェリ♀

統合失調症の治療には、薬物治療だけでなく精神的な治療やケアも必要になってくるのね。これは患者さんの家族や周囲の人々にとっても大切なことね。

ルーク♂ルーク♂

今回は統合失調症と同時にうつ病を発症させないポイントも紹介しているからぜひ参考にしたいね。もゆる先生よろしくお願いします!


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統合失調症患者のメンタルケアを怠ると大変な事に!?放っておくと高確率でうつ病になる可能性が!!

 

統合失調症は幻覚や妄想など、

急性期の症状がおさまった後も

様々な症状に悩まされます。

 

例えば、

感情表現が乏しくなったり、

何もする気が湧かなくなったり

するなどの、いわゆる陰性症状が

目立つようになります。

 

なかには、抑うつ気分や希死念慮

(死にたいという思い)が強くなり、

統合失調症と同時にうつ病を

発症してしまう患者さんもいます。

 

統合失調症にかかってから、

症状が残っている状況で

1年以内に発症するうつ病は

「統合失調症後抑うつ」といわれます。

 

統合失調症後抑うつになると、

回復に影響が出るだけでなく、

場合によっては自殺行動を

とってしまう患者さんもいます。

 

統合失調症後抑うつになる原因は

特定が困難で、

統合失調症そのものの症状なのか、

抗精神病薬を使用したことによる

影響なのか、医師でも判断が

難しいそうです。

 

急性期後の治療では

薬物療法だけでなく、

 

患者さんの心の不安を

取り除くために精神療法

(カウンセリングなど)を

取り入れることで、

 

うつ病をはじめとした

精神疾患の併発を防ぐことができます。

 

 

「歪んだ価値観」や「考え方のクセ」はありませんか?認知行動療法は統合失調症の治療にも有効!!

 

精神療法の中に「認知行動療法」

という治療法があります。

 

この治療法は

うつ病やパニック症など、

様々な心の病気に対して

有効とされており、統合失調症にも

有効であるとされています。

 

認知行動療法は、

「認知(考え)」、「行動」、

「感情」を基本とし、

これらのバランスを見ながら

問題解決の糸口を探っていきます。

 

自分ではコントロールできない

自動的に起こる思考を自覚して、

マイナスになっている考え方を

修正するきっかけを見出します。

 

そして、

その考え方を掘り下げていき、

自分の歪んだ価値観や考え方の

クセを見直すことで、

精神の安定や症状の緩和にも

効果があります。

 

歪んだ価値観や考え方のクセは

“認知の歪み”と呼ばれます。

 

認知の歪みには一例として、以下のようなものがあります。

 二分割思考
白か黒、善か悪か、のように両極端に分けて考えてしまう。
 過度の一般化
1つ良くないことがあると「いつもこうだ」「うまくいったことがない」などと決めつける。
 否定的予測
些細な事からいつも否定的な予測が浮かぶ。
 すべき思考
何かするときに、絶対に「~すべき」「~すべきでない」と考える。

 

その他にも認知の歪みの例は

たくさんありますが、

このような考え方を持っていると

精神的負担が重くなり、

治療や回復のマイナス要素に

なってしまいます。

 

そのため、

このような考え方を患者さんが

持っている場合には、

カウンセリングで認知行動療法を

行い改善していく必要があります。

 

 

統合失調症の早期回復には「家族の心の健康」も大事!1番重要なことは「患者に合った治療法」を見つけること!!

 

患者さんはもちろんのこと、

その家族も認知の歪みや

患者さんとの関係でストレスを抱え、

うつ病になってしまう可能性があります。

 

家族の心が健康でないと、

患者さんは安心して回復に

専念できません。

 

患者さんは病気回復のため、

その家族はうつ予防のために、

認知行動療法をはじめとした

カウンセリングを受けることを

おすすめします。

 

また、

カウンセリングを受けることで、

病気の正しい知識を得たり、

日々の生活のしづらさを

改善させたりすることができます。

 

定期的にカウンセリングを

受けるなどして、ストレスを

溜めないようにしましょう。

 

また、

統合失調症の治療法は、

薬物療法や今回ご紹介した

認知行動療法だけでなく、

他にも様々な治療法があります。

 

人それぞれ性格が違うように、

治療法もその患者さんごとに

異なります。

 

患者さんに合った

治療法を見つけ出し、

早い回復を目指しましょう。

 

杉本もゆるでした。

 

心の扉メンタルカウンセリング横浜
筆:杉本もゆる