代表カウンセラーの遠藤まなみです。
あなたは「ヒューマンエラー」という言葉を聞いたことがありますか?
言葉は聞いたことはあるが意味が…という方もいると思います。
ヒューマンエラーとは人為的過誤や失敗(ミス)のことです。
▶ 引用(JIS Z8115:2000「意図しない結果を生じる人間の行為」)
人である以上、職場でどうしても発生してしまうのがヒューマンエラーです。
「ミスをしてしまい会社で扱いが悪くなった」このような相談でカウンセリングを受けていられる方もいます。
その間違いを起こさないための対策、ヒューマンエラーの種類、原因について今回は書かせていただきます。
ヒューマンエラーを予防するのはとても難しいと言われているけど、なにかちょっとでも意識することで予防できる方法はあるのかしら?
今回はヒューマンエラーの原因と対策、そしてヒューマンエラーを効果的に予防する「12パターン」対策方法も紹介されているからぜひ参考にしてもらいたいね。それではまなみ先生よろしくお願いします!
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ヒューマンエラーとは何か?
ヒューマンエラー(human error)とは人為的過誤や失敗、つまり人によるミスを意味する言葉です。
ある人間や組織が達成したいと考えていた目的に対して意図しない結果に至ってしまった行為を指します。
ヒューマンエラーを予防するためにはどのような対策が必要になるか!?
ヒューマンエラーを効果的に予防する「12パターンの対策」を具体的に挙げていきます。
①無知、経験不足、不慣れ
新人に多いエラーです。
そもそも行った業務について無知であったり、学習不足の場合に多くなるパターンになります。
また、不慣れな場合もエラーを起こしやすくなります。
まだ理解が十分ではなく、業務に熟練していく過程で発生します。
この段階でのエラーは行動に気をつけるだけでは不十分です。
何故なら行動をする以前の段階において、すてにエラーの原因があるからです。
経験不足によるエラーを起こさないようにするには徹底して何度も業務を繰り返していくことが必要になります。
②危険軽視、慣れ
「危険軽視」や「慣れ」によるエラーは前述した①無知、経験不足、不慣れの延長線上にあるパターンです。
このパターンでのエラーは「慣れた頃に事故を起こす」という言葉がピッタリのタイプです。
人間は慣れるにしたがって当初は気をつけていたような事柄でも少しずつ気を抜いてしまいやすい傾向があります。
つまり危険を軽視し始めるわけです。
そのため、このタイプのエラーは新人が成長していく過程で起こりやすくなります。
また、業務に熟練したベテランでも、あまりに業務に慣れ切ってしまい危険を軽視する場合もありますので注意が必要です。
③不注意
おそらくこの「不注意」がヒューマンエラーの一般的なパターンとなるでしょう。
不注意とは当然ながら「注意する」の反対ですので②で解説した「危険軽視」とも重なる部分があります。
あえて「危険軽視」と違う点をあげるとしたら危険を軽視していなくても不注意によるエラーは起こるというところです。
このパターンによるエラーが発生した場合には、エラーが発生した事実を把握した上で注意を促し周知する必要があります。
④連絡不足
連絡不足によるエラーとは、コミュニケーションエラーです。
このパターンは、主に複数の人々が関与する業務において発生しやすくなります。
個人的によるエラーとして発生する場合のみならず、組織的に発生することも多いため組織全体としてエラーを防止する努力が必要になります。
⑤集団欠陥
集団欠陥とは、いわば組織における空気のようなものです。
安全は二の次で生産性や効率性を追い求める状況などで、安全に関して集団的な欠陥がある場合をいいます。
この集団欠陥には組織の安全文化も含みます。
ヒューマンエラーの原因としては、個人よりも組織的な要因が強く反映されたパターンといえます。
そういう意味においては集団欠陥は組織的な欠陥と言えるでしょう。
集団欠陥は個人の努力だけでは改善が難しいため、組織的な対策を要します。
⑥近道、省略行動
近道行動と省略行動は定められた手順を厳守せずに起こるエラーです。
このパターンのエラーは技術的なエラーや学習不足によるエラーとは違い、規則的なエラーです。
近道、省略行動をする理由の一つとしては前述した「⑤集団欠陥」の要素が含まれる場合が多くあります。
つまり生産性や効率性を追い求めるプレッシャーなどが、本来すべき手順の不厳守につながっている可能性があるということです。
近道行動や省略行動は、もはやコンプライアンスの問題であり、組織の成員に対して規則を厳守すべきことを徹底して教育することが大切です。
また、安全を蔑ろ(ないがしろ)にした組織風土がある場合にはまずは組織としての改善を要します。
⑦場面行動本能
場面行動本能とは、注意が一点に集中してしまい他のことを見落としてしまったり疎かにしてしまうことを言います。
この場面行動本能は、誰もがエラーを起こしてしまう原因となりえますが、とりわけ新人に多くみられるエラーでもあります。
目の前のことに必死になり、本来は留意すべき他の事情を忘れてしまったりするパターンです。
このパターンは複数の業務をこなす「マルチタスク」の状態でも誘引しやすくなります。
可能な限り一つ一つの事柄に集中できるようにすることで場面行動本能に起因する事故を防止することができます。
複数の業務を限られた時間に実施する場合には注意が必要です。
⑧パニック
パニックは主に自分が想定していなかった事態に直面したり、新人が上司や先輩から強いプレッシャーを感じている時になりやすくなります。
人間はパニックに陥ると、通常なら簡単に認識したり判断できることでも、できなくなってしまうものです。
そういった事態になると、当然ながらエラーを起こしやすい事態にもなるのです。
そのため、事態に直面する可能性のある事態を想定しておくことが重要になります。
⑨錯覚
錯覚は正しい情報を勘違いすることです。
錯覚によるエラーは状況を見誤ること、あるいは指示を聞き間違えたり誤認することによって起きます。
これは④で説明した「連絡不足」にも似ています。
つまり錯覚は正しい情報を受け取る側の認知ミスともいえます。
このパターンのエラーは実は非常に多いです。
そもそもエラーというのは目前の状況に対して誤ったモデルを適用するときに発生します。
そのため、まず状況を錯覚してしまえばその後の行動が本来の目的から逸脱しやすくなるのです。
⑩中高年の機能低下
人間は加齢とともに様々な機能が低下していきます。
記憶の低下や認識力の低下、身体的な機能の低下もあるでしょう。
とりわけ記憶や認識における機能の低下は「⑨錯覚」をおこしやすくなりますし場合によっては「②危険軽視、慣れ」「③不注意」を誘因しやすくなるでしょう。
⑪疲労
疲労も人間の様々な能力を低下する要因になります。
残業の多い職場や勤務体制が厳しい環境下では、疲労が蓄積してエラーを起こしやすくなります。
とりわけ疲労が慢性化して当たり前になってしまっている場合は注意が必要です。
何故なら本人でさえも自分が疲れているかどうか判断できない状態になっていることもあるからです。
ヒューマンエラーを起こさないためにも十分な休息をとりながら心身の管理をする必要があります。
⑫単調な作業による意識低下
単調な作業や決められた業務を繰り返すことが多い業務は集中力の欠姻や意識の低下を起こしやすくなります。
それにともなって注意力が低下してエラー起こす要因なります。
このパターンは「②危険軽視、慣れ」「③不注意」にも通じるところがあり技術的な問題というよりも意識の問題といえるでしょう。
ヒューマンエラー予防のポイントは「第三者への相談」!専門家による心理カウンセリングを受けてみるのも効果的!!
ヒューマンエラーの原因は状況によって様々です。
上記で説明したエラーの12パターンは、それぞれ一つの原因となるだけではなく複合的に複数のパターンが混雑する場合も多々あります。
いずれにしても大切なことは、事故の原因はヒューマンエラーそのものにあるのではありません。
エラーの背景には様々な要素が真因だということです。
つまりヒューマンエラーは原因ではなく結果だということです。
ただし、その中で巻き込まれてしまった人は誰かに相談するか、専門のカウンセラーに相談し、カウンセリングを受けてみることをオススメします。
そのため、ヒューマンエラーの発生を防止して事故を未然に防ぐためにはエラーを誘発させる背景要因に有効な対策をする必要があるのです。
遠藤まなみでした。
心の扉メンタルカウンセリング横浜
筆:遠藤まなみ
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